私設現代宗教研究所ブログ

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現代宗教界用語集5:内局

宗教界用語集:内局


伝統仏教などの教団(宗務庁、宗務所)の執行部のこと。国でいう内閣に相当する。総理大臣にあたる宗務総長(宗務長、総長)の名前を冠して「⚫︎⚫︎内局」と呼ばれる。浄土真宗本願寺派では「総局」という。「教主」にあたる管長や門主は、宗派行政上の責任を負わず、内局には含まれない。
構成員には、宗務総長のほか、各省の大臣にあたる部長(局長)や官房長官にあたる公室長などが含まれるが、制度や名称や人数は宗派によって大きく異なる。これらの職は通常、組閣のように宗務総長が任命し、宗会議員が就任することが多い。なお、宗務総長が宗教法人の代表役員、他の内局構成員が責任役員を務める傾向にある。
寺院でも、本山クラスの場合、執行部を内局と呼ぶことが多い。その場合、寺務の責任者である執事長(寺務長、執行長など)と執事が構成員となり、住職は寺務上の責任を負わず、内局に含まれない。
宗派内局が総本山(呼称は宗派により異なる)寺院の内局を兼務する体制を宗本一体という(それぞれ専任の構成員がいる場合は宗本分離という)。
神社本庁の場合、「総長」を事務の最高責任者とするのは仏教界に似ているが、執行部に対する呼称は特になく、組織構造が異なる。