私設現代宗教研究所ブログ

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現代宗教界用語集4:教師

宗教界用語 教師

学校の先生のことではありません。
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教師
1僧侶、神職、神父、牧師など、宗教団体に所属し、宗教活動に専従する者の呼称。
2各宗教団体で定められた資格。伝統仏教教派神道日本基督教団などで用いている。

教師という用語の起源は不明だが、明治17年の教導職廃止の際の法令に教師進退を管長に任せるという文言がある(教導職に代わって教師という言葉が作られたのかもしれないが未確認)。以降、宗教者を意味する行政用語として使われた(神職は公務員待遇だったので含まれない)。
戦後は神職も含めた宗教者の呼称として用いられている。文化庁は毎年、『宗教年鑑』で所管する宗教法人からの報告に基づき、各宗教法人の教師数を発表している。

伝統仏教の多くの宗派では、宗教者の資格を僧侶と教師の2段階としている。得度さえすれば僧籍が与えられ、資格上は僧侶になるが、住職になるには、さらに教師資格が必要としている。教師資格を取って初めて一人前の僧侶になる第一歩とみなされる。
明治7年に住職になるには教導職試補以上であることが定められたことに由来しているのかもしれない。
教師資格の取得には、各宗派の養成機関や宗派が認める大学などで専門知識や作法を学ぶ必要がある。